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音楽

2017年8月30日 (水)

バッハの作品で勘違い

ニコニコ動画のお勧めを無作為に見ていたら,良い感じの動画に出会いました。

平原綾香さんのクラシック音楽をモチーフにしたアルバムmy Classics 2 の中にある「Sleepers, Wake!」という楽曲を使ったものです。


元になったのはヨハン・セバスティアン・バッハの「カンタータ『目覚めよ、と呼ぶ声あり』BWV140」より第4曲「コラール『シオンは物見らの歌うの聞けり』」ですね。

私も勉強不足で「目覚めよ、と呼ぶ声あり」といえば,この旋律の部分だけだと思い込んでしました。実際には7曲からなる楽曲の一部だったんですねぇ。

カンタータもWikipediaによるといろいろと種類がありますが,これはもとが教会カンタータということでしょうか。

もっともその勘違いをしていた理由の一つに,シュープラー・コラール集 の第1曲BWV645としてオルガンに編曲されていたからのようです。


同名の楽曲としてはこちらの方が知名度が高いのかもしれませんね。

さて,影響されやすい私はそこからバッハのカンタータを少しずつ追加してみました。今のところバッハの演奏ではかなり好みであるジョン・エリオット・ガーディナー指揮イングリシュ・バロック・ソロイスツ,モンテヴェルディ合唱団のものを選んでいます。

バッハの曲は「G線上のアリア」などのように,元の曲を離れて単独で知名度が上がっているものが結構あるように感じます。

上記の「G線上のアリア」も元をたどれば「管弦楽組曲第3番 BWV1068」の第2曲「エア」のアレンジですね。

こう言ったものがあるため,膨大なバッハの作品に少しだけ触れてそのままということが多いのかもしれません。きっかけとしてはとても良いのですが,なかなか大元にまでさかのぼるのは大変ですから,必ずするべきとまでは言えませんしね。

他にもバッハの作品に関する勘違いといえば,有名な「主よ、人の望みの喜びよ」ですが,これまたカンタータ『心と口と行いと生活で』BWV147 の第6曲と第10曲だったんですね。


ドイツ語のタイトルを知らなかったので,探すのに苦労しました。

特にこういった宗教曲は根源的な部分は,私には完全に理解はできないものだと思います。それでも,単純に聴いていて楽しめるものが多いのは不思議なものですね。

ただ,前にも書きましたが,合唱系はBGMとしては使いにくいんですよねぇ。なぜか生徒たちが斜め上の反応をするのです。こればかりは私にとってはよくわからない感覚です。なぜ笑うんでしょうねぇ。それも,なんだか気持ち悪いものを聴いたような薄ら笑いが多いんです。

この辺がこういったクラシック音楽の経験の少なさなんでしょうかねぇ。特に女声の系統が変な反応が多いので,男声のものから慣れてもらいますかね。

勉強だけでなく,こういった経験値もあると良いと思いますから。明日から少しずつやっていくことにします。

それではごきげんよう。

2017年8月28日 (月)

YouTubeの通知を見て

YouTubeのサンフランシスコ交響楽団のチャンネルで新しい動画が上がっていました。


来年は作曲家であり指揮者であったレナード・バーンスタインの生誕100年になるそうです。それに合わせて今シーズンはバーンスタインの作品やそれに関連したものをとりあげるようです。

MTTとサンフランシスコ交響楽団のバーンスタインといえばこの録音です。


「ウエスト・サイド物語」の演奏会形式による全曲録音ですね。とても気に入っていて一時期ヘビロテしていました。

また映像作品としてカーネギー・ホールでのこのコンサートがありますね。私も持っています。特に「ウエスト・サイド物語よりシンフォニックダンス」は少し落ち着いたテンポ設定ですが,勢い任せではないグルーヴ感とでもいうのでしょうか,なんとも良い感じの演奏でこれまた気に入っています。

バーンスタインの作品はもっとも有名な「ウエスト・サイド物語」など,ジャズやポピュラー音楽の要素が強いように感じられますが,交響曲などのシリアスな作品もあります。また,それがシリアス一辺倒ではなく,わかりやすいなかにしっかりと主張を盛り込んであるようにも感じます。

ユダヤ人であったというのは,バーンスタインの社会への姿勢や作品の立脚点として重要だったのかもしれませんが,私にとってはなかなかわかりにくい感覚でもあります。

キリスト教とイスラム教はさかのぼれば,ユダヤ教へとたどり着くように思うのですが,これらの宗教の精神のよりどころがどうにも私にはわからないです。一神教の考え自体が理解できないのかもしれません。

西洋のクラシック音楽は,キリスト教との密接な関係がありますが,これが私にとって作品理解の障壁の一つですね。

もちろんシンプルに音楽そのものを楽しむことはできるのですが,最終的な到達点にはたどり着けないような気がします。

どこまで入り込むかは,なかなか難しいものですね。

そういえばちょっと意外だったのが,生誕100年という数字です。まだそんなに経っていないような気がしていたのですが,調べてみたら亡くなったのが1990年で72歳。意外と若かったんですねぇ。

さて,弟子であるMTTの他にニューヨーク・フィルハーモニックとかも何かやってくれそうです。再来年あたりはこれらの企画の録音などが発売されるのでしょうか。ちょっと楽しみです。

それではごきげんよう。

2017年8月21日 (月)

メンデルスゾーンつれづれ

ジョン・エリオット・ガーディナーロンドン交響楽団によるメンデルスゾーンの交響曲が出そろったようです。

最後は「交響曲第2番」ですね。他のものはすでにライブラリに追加済みです。「夏の夜の夢」も含めて,知名度の高い作品はだいたいカバーしたのではないでしょうか。

まだ先行配信なので全てのトラックを聴くことはできません。9月の頭に配信されるそうなので楽しみです。

ガーディナーは最初合唱を中心としたレパートリーで頭角を現した人ですから,合唱が大きくフィーチャーされたこの曲の演奏に期待が高まります。合唱も手兵のモンテヴェルディ合唱団ですしね。

交響曲では少々重いと感じる方はこちらのEPはどうでしょう。

とても有名な「序曲『フィンガルの洞窟』」を含む管弦楽作品を抜粋したものです。

メンデルスゾーンはロマン派全盛の時代に非常に古典的なスタイルを貫いた作曲家だと思います。すごいのはソナタ形式などでしっかり構成されているにもかかわらず,まるで映像のような描写が感じられることです。

映像的な描写と音楽形式を遵守することは,背反しそうな気もするのですが,全くそんなことを感じさせませんね。

Apple Music では気になったアーティストをフォローしていると,このようにタイムラインにリリースが上がってくるようになっています。

私の場合はロンドン交響楽団をフォローしているので,このアルバムの先行配信を知ることができました。本当に便利になったものです。

メンデルスゾーンは好きな作曲家の一人なので,また楽しみが増えました。

ガーディナーの演奏は,現代のスマートな演奏として良いものですが,個人的にはクラウディオ・アバドの全集の演奏をよく聴いています。


この全集で特に私にとって重要なのは「管楽器のための序曲」が収録されていることですね。なかなか吹奏楽団以外の演奏はないものです。

この曲は演奏経験があるのですが,東京佼成ウインドオーケストラの演奏くらいしか聴いたことがなかったんですね。


ある意味古典的なソナタ形式の曲を楽しむようになったきっかけです。この曲を演奏していなかったら,このような古典スタイルの曲を楽しめるようになるにはもっと時間がかかったでしょう。

原型はなんと15歳の時の作品だそうで,本当に天才だったんでしょうねぇ。明るくて大好きな曲ですし,貴重な吹奏楽のための古典形式作品の一つです。

昨今の作品に比べたら地味に感じるかもしれませんが,アマチュアでもダブルリード関係とクラリネットが充実したバンドに演奏してもらいたい素敵な作品です。

そうそう,You Tube に大本の11人編成の演奏がありました。これは私も初めて聴きました。これもまた良いですねぇ。


おそらく大多数の方は「結婚行進曲」だけしか知らないと思いますが,良い曲がいっぱいありますよ。ぜひどうぞ。

それではごきげんよう。

2017年8月18日 (金)

英国式金管バンドの古典と編曲作品

英国式金管バンドは比較的歴史の浅い楽器で構成されているため,古典というほどの古いものはあまりないと思います。そんな中でも一般的なクラシック音楽を聴く人も知っているような作曲家が曲を書いていて,面白いものがあります。


例えば,このアルバムに入っているエドワード・エルガー作曲の「セヴァーン組曲」などは現在の曲のような派手さはありませんが,とても聴き応えのある作品だと思います。

ただ,Wikipediaを確認したら最終的な英国式金管バンドへのオーケストレーションは別の人がやったらしく,そこが少し残念ではありますね。

基本的に同属楽器で構成されており,オーケストラは言うまでもなく,ウインドバンド編成以上に音域や音色に変化の少ない英国式金管バンド編成は,知らない作曲家にとっては非常に難しいのかもしれません。

英国式金管バンドでは,管弦楽からの編曲作品は再現不可能なことを逆手に取って,なかなか挑戦的な編曲もたまにありますね。

例えば,ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲の「トッカータとフーガニ短調,BWV913」のトッカータの部分だけを取り出して,16ビートのロックスタイルに編曲してしまったものがあります。


バッハの作品はなぜかこういったポピュラー音楽的な要素と組み合わせた編曲を耳にすることが多いですね。

他にも古典的な作品と言えばグスターヴ・ホルスト作曲「ムーアサイド組曲」があります。


これは私は最初ウインドバンド編成のものを聴いたのですが,英国式金管バンド編成を聴くと,すっと入ってくるものがあります。

ホルストは「吹奏楽のための組曲第1番,第2番」でもその編成の古典と言って良い作品を生みましたが,もともとトロンボーンを学んでいたそうで,それが金管楽器の使い方の上手さにつながっているのかもしれません。

英国式金管バンドの曲はウインドバンド編成への編曲が非常に多いのですが,意外にしっくりくるものは少なかったりします。

制約の多い英国式金管バンドのほうが,結果的に作品のイメージの自由度が高いという不思議な現象があるように感じます。

私はどちらの編成も好きですが,やはりその編成のために作られた作品の方がしっくりくるものですね。

ただ,演奏する側にたった場合,他編成からの編曲作品は音楽的経験値を増やす意味で非常に効果的です。

特に古典作品の少ない楽器や編成では,非常に重要ですね。

変にそれぞれの楽器や編成にこだわるあまり,選曲の幅が狭くなってしまうのもつまらないでしょう。そして,特に古典的な作品のスタイルを学ぶことができるのは楽しいものです。

編曲作品とその編成のための作品のそれぞれの良さをどちらも適度に受け入れていけるようになったのは結構年をとってからでしたねぇ。やはり若い間はこだわりがあるものかもしれません。今となっては気恥ずかしい思い出です。

さて今日は久々に「ムーアサイド組曲」を流しながら帰るとしますか。

それではごきげんよう。

2017年8月 2日 (水)

また英国式金管バンド

今日は私はお休みをいただいて眼科の定期検診に行ってきました。今のところ眼底出血は起こっていないので,また2ヶ月後に検査です。

そして,帰ってきて即田んぼの消毒です。昨年も書きましたが,これ四角い田んぼだと楽なのですが,いびつな形だとすごい大変です。

そういえば先日の理科の授業でイネの花の写真を探してきて見せましたが,今日見たら出ていたので,今度写真撮って行くとしますかね。

さて今日も英国式金管バンドのことを少し。最近はオーケストラや吹奏楽編成よりもこちらが自分の中でブームのようです。

ちょっと前にこの曲が入ったアルバムを購入しました。


イギリスの作曲家ピーター・グレイアムの作品集です。
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Apple Music では配信していなかったので,iTunes Store から購入しました。

この人の作品は結構好きなものが多く,古いものでも2枚持っています。指揮者は違いますが,どちらもブラック・ダイク・バンドですね。

最初のアルバムとCDの1枚目に入っている「The Essence of Time」は大変好きな曲です。ユーフォニアムの先生が参加していたバンドで何度か取り上げており,そのたびごとに感銘を受けたものです。CDもかなり早くに買い込んでよく聴いていました。


You Tube の演奏はライブゆえに少し傷が多いですが,上記の録音の演奏はどちらも整っているだけでなく,強いエネルギーと豊かな響きを感じさせる演奏です。

しかし,指揮者が違うことの影響をかなり強く感じました。といいますかCDの演奏を長く聞き込みすぎていたためでしょうか。最初は新しい演奏に違和感すら感じてしまったのです。

もちろん録音技術の違いもあるのかと思います。聴き比べると新しい録音の方が各楽器の分離がされており,より細かい部分がわかりやすくなっています。反面,響きの厚みという点でやや後退しているように感じました。

また,アルバム「Call of Cossacks」に収録されている曲の中では「Gaelforce」と「Shine as the Light」が大変気に入っています。

「Gaelforce」のほうは「ゲール」の名前からわかるようにいわゆるケルト音楽の要素を取り入れています。三曲がメドレーとしてセットされていますが,いずれもアイルランドやスコットランドの民謡だそうです。

1.The Rocky Road to Dublin(ダブリンへの岩道)

2.The Minstrel Boy(ミンストレル・ボーイ≒吟遊詩人の少年)

日本でも特に知名度の高い曲ではないでしょうか。私は知らなかったのですが映画のエンディングにも使われたそうです。

「Gaelforce」では,フリューゲルホーンのソロが美しく響きます。

Tossing the Feathers(羽毛飛ばし)


そういえば一時期リバーダンスの影響でこの手の音楽が流行ったような気がするのですが,あっさりいつの間にか収まって愛好家だけが残っているような状態でしょうか。

ヨーロッパの民族音楽は,西洋音楽のルール,つまりクラシック的な語法に当てはめると結構大変なことになるのですが,良い感じに落とし込んであります。


「Shine as the Light」も非常にかっこよい曲ですね。初めて聴いたのは石川で活動するラフィネ・ブラスバンドの演奏会でした。

こちらは曲中に救世軍の聖歌が使われているそうです。

The Candle of the Lord (Joy Webb)

The Light has Come (Chick Yuill).

救世軍からの委嘱で,グレイアムも救世軍に所属していたことがあるそうなので,こういったものがモチーフとして使われたようです。

このほかにもジャズの要素を取り入れた曲などもあり,様々な音楽を自分のスタイルに落とし込んで聴かせることに長けている印象です。

かっこいい曲も多いので,初心者にもお勧めですよ。ぜひどうぞ。

それではごきげんよう。

2017年7月13日 (木)

英国式金管バンドつれづれ

英国式金管バンドは本場のヨーロッパでも,基本的にはアマチュアのための編成であり,コンテストピース的なものも多いものです。

この編成の楽曲はコンテストのための非常にテクニカルなものか,ポピュラーまたはホリデー的な選曲を主としたものが多いですね。また,録音もかなり早い段階で入手できなくなってしまうことが多いです。

そんな中でも,既存曲の編曲でもなく比較的聴きやすい曲も結構あります。

最近よく聞いているのはこちらの曲。


フィリップ・スパーク作曲「マルヴァーン組曲」です。

各楽章のタイトル以下のようになっているのですが,イギリスの地名って意外とパッと読めないものですね。

1 Worcester Cathedral
2 The Wye at Hereford
3 Gloucester Market

1楽章は「ウスター大聖堂」なのですが,これを見てウスターと読める人は少ないのでは。3楽章も「グロスター市場」ですが,なかなかそうは読めません。私はどちらも「ウォーチェスター」「グローチェスター」と「c」の部分の子音を読んでしまいました。

また,2楽章のWyeは最初翻訳で調べたら鉄道のデルタ線のことだと出てきて,緩徐楽章のイメージと違うなあと思っていたら,River Wye(ワイ川)というのがヘレフォードにあるんですね。グレートブリテン島で3番目に長い川だそうです。

お聴きの通り,超絶技巧を凝らしているわけでもありませんし,すごいポピュラー的な作りというわけでもありません。また,あくまでその地を訪れた印象を楽曲にしているので,それほど視覚的な印象は感じないのではないでしょうか。

ですが,最近はこの曲が妙に気にいってよく聴いています。

こういった少しライトな雰囲気を持っているけど,完全にポップでもない曲はもしかしたら中途半端に感じる人もいるかもしれません。ですが,こう言った曲は演奏者が思う以上にお客さんへの受けがいいんですよ。特にクラシックとか興味ない人でもいいねと言ってもらえることが多いです。

似たような感じですとゴフ・リチャーズの「ゴールデン・レディ」とかも良いです。


この曲は学内の演奏会で指揮させてもらった思い出の曲でもありますね。時間も短くそこまで難しくなく,親しみやすくてそれなりに聴き映えもすると言う素晴らしい作品です。

クラシックの曲とか,ついつい難しく考えがちですが,こういった馴染みやすい編成から入ってみるのも面白いものですよ。

私も最近の曲はそこまで調べてはいませんが,ヨーロッパ選手権の音源とかまた探してみようかなと思っています。


もちろん先日貼った,こんな感じのテクニカルな曲も大好きです。面白いですよ。

それではごきげんよう。

2017年7月 3日 (月)

NOW2017CD課題曲インプレッション

課題曲関係をもう少し聴いてみました。

スコアを見たわけではないですし,私自身はソルフェージュが非常に弱いので,和声進行などはよくわからないので,あくまで聴いただけの印象です。

なにせ現役ではないので,課題曲自体聴くのはこれが初だったりします。とりあえず,CDの順番通りに行きます。

  • 課題曲3 保科洋作曲「インテルメッツォ」

保科洋さんはもう80を越えたベテラン作曲家です。吹奏楽だけでなく様々な形で音楽を発表されています。

吹奏楽コンクール課題曲はもう4曲目だそうで,私は実は一番最初の「カンティレーナ」という曲を知りませんでした。

インテルメッツォはドイツ語で間奏曲の意味になりますが,一般的なイメージではオペラなどの幕間に演奏されるものではないでしょうか。これは独立した作品ですので,Wikipediaでは下の方に書いてある独立した器楽曲の意味でとらえるべきでしょう。

リズミックな部分があまりなく,繊細の部分とおおらかに盛り上がる部分でできています。吹奏楽のオーケストレーションがよくわかっているからこそできた作品という印象です。

吹奏楽の作品ってマーチ以外でもイケイケドンドンなイメージの方が多いと思いますが,こんな曲だってあるんですよと言える曲だと思います。

どこかでドビュッシーの作品のようだとみたような気がするのですが(2chだったかな?),なるほど言い得て妙ですね。響きの移り変わりがそれを感じさせるのかもしれません。ドビュッシーよりは堅牢なイメージですが。

ただ,吹奏楽コンクールで実際に演奏するとなると,恐ろしい曲になります。

あまりリズミックでないと言うことは,ハーモニーの濁りが見えやすいということでもありますから,楽譜を見た印象以上に実は難しい曲ですね。

それと美しいのですが演奏時間が長めなので5分を越えそうです。吹奏楽コンクールは課題曲と自由曲を合わせて12分という時間制限がありますから,自由曲に時間を多く使いたい団体からは敬遠されそうです。

スケルツォという言葉から派生した音楽用語をタイトルに持つ曲です。

タイトル通り,楽しい雰囲気の曲です。作曲家の江原大介さんは以前「躍動する魂」というモダンなスタイルの曲を作曲されていたのですが,今回はとてもわかりやすい曲になっています。わかりやすいというと簡単でつまらない曲のように取られるかもしれませんが,技術的には簡単になるように注意深く作曲されてはいるものの,小品としてとても楽しい曲となっています。オーケストレーションもかなり気をつかって書かれているのではないでしょうか。吹奏楽ってオーケストラよりも良い感じで響かせるのが難しいのだそうです。そこがうまくできている印象ですね。

中学生に人気出そうな気がします。

上記のマーチスタイルではない2曲は,音楽的に充実した部分も感じ取られる佳作ではないでしょうか。ただ,こういった作品でも課題曲ってその年度が終わると演奏されなくなっていくんですよねぇ。「スケルツァンド」なんかオープニングとして定番化しても良い曲のように思うのですが。

  • 課題曲2 木内涼作曲「マーチ・シャイニング・ロード」

吹奏楽コンクール課題曲でよく見るタイプの課題曲のスタイルを踏襲したマーチです。オーソドックスなので,人によっては面白くないという人もいるかもしれませんね。私はあくまで聴いた印象だけなのですが,すごいよくまとまった曲だなと感じました。正直,このレベルできちんと曲をまとめることができるのはすごいと思います。

最後のフレーズですがトランペット1オクターブ上にしたかったんじゃないかなぁ。課題曲では中学生でも演奏可能なようにという制限があるので,そこが作曲される方苦労するところではないでしょうか。

  • 課題曲4 西山知宏作曲「マーチ『春風の通り道』」

これまたオーソドックスな吹奏楽コンクール課題曲のスタイルで書かれたマーチです。ただ,部分部分で独自色を出そうとしたところが感じられます。そこが時には違和感になるところもありますね。個人的には第2マーチに相当する部分のつながりがすっきりしませんでした。

ただ,先ほどの「マーチ・シャイニング・ロード」よりも演奏者の人気は高そうな気がします。というのも,まとまりが良いと言うことは,上にも書いたように人によっては面白みに欠けると捉えられることもあるからです。ちょっと変わったところがある方が,中2心をくすぐるような気がするんですね。

また,テンポ設定次第ですが,今回のCDではもっとも演奏時間が短かったので,それだけで選ぶ団体もいそうなのが,ちょっと心配です。そういった団体には結構罠が待ち構えていそうな気がします。

マーチはどちらも適度に課題が与えられて,そこをクリアできているかが見えやすいような気がします。課題曲としてよくできているなと思いました。ただ,どちらもスタイルが吹奏楽コンクール課題曲のものなので,やはり年度をまたぐと演奏される頻度は減りそうな気がします。

  • 課題曲5 河合清裕作曲「メタモルフォーゼ~吹奏楽のために~」

モダンなスタイルの曲なのですが,最初聴いたときあまりそういったイメージがありませんでした。数回聴くとモダンな要素が結構多いと感じますが,それはおそらく和声が比較的わかりやすい感じだからではないかと思います。部分的な楽譜の話だけ見ると分母が16分になったり32分になったりしているそうなので,リズム的な部分での「変容」が重要視されている作品かもしれません。

拍子感もしっかりあるようで,なんだか日本の太鼓のリズムにあるようなだんだん細かくなるリズムを楽譜に落とし込んだような部分もありました。

ただ,しっかりと楽譜を読める団体であれば,実は「インテルメッツォ」や「スケルツァンド」よりも簡単に感じるかもしれないと思いました。

「インテルメッツォ」や「スケルツァンド」は良い意味で演奏者に委ねられた部分があるような気がするのですが,「メタモルフォーゼ」は逆に作曲者が楽譜に強い拘束力を持たせているように感じます。その分楽譜をきちんと読み取れれば,その力がそのまま演奏に生きてくるのではないでしょうか。

モダンなスタイルの曲にはこう言った傾向が強いのではと思っていますが,「メタモルフォーゼ」もその一つではないかと感じました。

今回のNOWのCDですと音楽的な意図を持って,しっかり課題曲が演奏されるので私のように実際に演奏するわけではない聴くものにとっては非常にありがたいです。

参考演奏は上手なのですが,あえて過剰な表現を廃しているので,聴くだけの人間にとってはちょっと物足りないのです。自分で指揮するとかなら,逆に参考演奏の方がありがたいですね。

以上,今年の課題曲の印象を述べてみました。これらの曲も練習を重ねたコンクール本番の演奏を聴くとまた印象が変わるものです。

私は吹奏楽コンクールの演奏よりも,プロの演奏を好みます。当たり前のように思うかもしれませんが,こと吹奏楽の世界ではプロよりもコンクール金賞団体を重視する傾向があるように感じます。もちろん練習を重ねた素晴らしい演奏は感動に値するのですが,コンクールの場合上でも述べた制限時間の関係もあって,カットが多かったりテンポが自分のイメージ以上に速かったりして単純に受け入れられない部分もあるのです。

そんな学生たちにこそ,このCDは聴いてもらいたいですねぇ。また,吹奏楽になじみのない方でも聴いていただきたいものです。

ぜひどうぞ。

それではごきげんよう。

2017年6月27日 (火)

NOW2017CDファーストインプレッション

昨日届いたなにわオーケストラルウィンズのCDを一通り聴いてみた印象です。

比較的聴いた機会の多い曲です。音の柔らかさが非常に合っている印象でした。

初めて聴いた曲です。ギリングハムの作品は比較的わかりやすい「With Heart and Voice」などと,シリアスでモダンな要素を含む「And Can It Be?」などの系統がありますが,この曲は前者の印象です。短い中にも面白い要素が詰め込んであり,わかりやすいこともあって非常に入りやすい曲でした。

3楽章から構成されるスパークの作品でも比較的初期の作品です。

スパークの曲の多くは英国式金管バンド編成から,ウィンドバンド編成に作曲者がトランスクリプションしたものが多いのですが,これもその一つですね。改めて聴いてみると,この時期のウィンドバンド版はブラスバンド版を聴いた後だと違和感が大きいですね。最初はウィンドバンド版を聴いたので,そこまで違和感はなかったのですが,ブラスバンド版の方に馴染んでしまいました。

演奏は整っているのですが,1楽章にやや疾走感の不足を感じてしまいました。さらに言えば演奏がうまいがゆえに,オーケストレーションの違和感が強く出てしまったような印象です。

昨日も書きましたが,非常にかっこよい曲だと思います。J.S.バッハの「音楽の捧げ物」が使われているそうなのですが,あいにく勉強不足で元ネタがわからない。また,Apple Music で探すことになりそうです。

以前,手持ちの音源で聴いたときはそれほど印象に残らなかったのですが,改めて聴くと面白いですね。

初期はシェイクスピアの戯曲でも悲劇を元にしていたのが,晩年は喜劇から作曲していることにジュゼッペ・ヴェルディとの共通点を見いだす人もいるようです。

また,リードの作品は演奏をしやすいよう多くのキューが書いてあり,相当いびつなバンドでも演奏可能なのですが,きちんとした編成で聴くと意外にすっきりと聞こえるものだなと思いました。晩年の作品はこの傾向があるかもしれません。NOWの演奏も重厚感を押し出すよりも,美しさが際立っている印象です。

昨日も書いたとおり,大変素晴らしい演奏なのですが,私にとってあまりにもEWEの演奏が耳に残りすぎています。

本当に私の思うよりも「少しだけ丸い」のです。

吹奏楽ではすでに古典の行きに入りつつある曲ですから録音も比較的多く,かつ演奏経験もあるものですから,自分の中のイメージが固まりすぎているのでしょう。

経験が増えるのも善し悪しです。

  • フィリップ・スパーク作曲「交響曲第3番『色彩交響曲』」

初めて聴きました。スパークの曲の魅力は旋律の美しさではないかと思うのですが,それが生きた曲のように感じました。そして,この曲を聴くと近年のスパークのウインドバンド編成への習熟ぶりを強く感じます。木管楽器の扱いがとてもうまいなぁと思いました。

ただ,”交響曲”という名前がついたものとして聴いた場合,構成がやや弱い印象もあります。馴染むとそうでもないのですが,最初は少し冗長な印象もありました。

私は,そこまで”交響曲”を絶対音楽の権化として扱ってはいません。それでもその呼称に少し特別なものを感じるのを避けることは難しい。近年はベートーヴェンやブラームスなどの堅牢な構成の曲を楽しめるようになったこともあり,”交響曲”に親しんでいるので”交響曲”という呼称の意味の変遷も感じてしまいました。

以前自分のブログで語りました。

古いアメリカ舞曲による組曲

まさか取り上げるとは思いませんでした。かなり良い演奏です。私のベストであるフェネル/TKWOの演奏にまでは届きませんが,かなり上位に来る演奏ですね。このCDの中ではヘビロテになりそうな曲の一つです。

こちらも演奏経験のある曲です。

これも大阪市音楽団の演奏が耳に残りすぎているようです。

そもそも録音が少ないようですが,演奏の際に参考にできる音源がこれしかなく,聴きまくった記憶があります。

この曲はテンポ設定がほんの少し自分の好みから外れていました。本当にわずかな違いなのですが,思った以上に気になってしまったようです。

ユーフォニアムは,直接的に目立つ音や旋律はないのですが,いろいろな楽器の後ろでとても気持ちよく「おいしい」部分をもらえた記憶があります。

昔は第4楽章が吹奏楽コンクールの自由曲として人気があったそうです。確かにかっこいいですねぇ。ただ,私は最初に全曲を聴き,演奏したためでしょうか,抜粋の方が違和感があるようです。そういう意味では貴重な全曲演奏ですし,初めて聴く人にとってはとても良い演奏だと思います。

吹奏楽のポップスアレンジとして非常に人気のある曲です。カーペンターズの曲をメドレーにしているのですが,単なるぶつ切りの継ぎはぎではなく,吹奏楽のオーケストレーションを存分に活かした素晴らしい編曲だと思います。

ただ,今回はアンコールの演奏を収録しているのですが,私にとってはちょっとはっちゃけすぎかなぁ。スピード感もあるしソロもうまいんですが,私の好みのイメージからは少しだけはみ出してしまったようです。

本編はここまでとなります。特典の課題曲ディスクなんですが,もうちょっと聴いてみてから課題曲自体の印象として書いてみたいところですね。

もうちょっとちゃんと書きたいところですが,曲数が多い上に調べ不足です。今回はこの辺で一段落としましょう。

それではごきげんよう。

2017年6月25日 (日)

NOW2017のCD到着

先日注文したなにわ《オーケストラル》ウィンズのCDが届きました。

届いたのが出勤直前だったので久しぶりにカーオーディオのCDプレーヤーを使いながら走りました。

今年が最後と言うことで,特典の全日本吹奏楽コンクール課題曲のディスクも会わせて3枚組となっています。

しかし,15年も続いていたんですねぇ。

昨年,金沢公演を聴くことができましたが,一回くらいは大阪のザ・シンフォニーホールに聴きに行きたかったなぁ。

今取り込みながら書いているので,まだ全部聴いていません。

通勤中に聴いたのは酒井格作曲「半音階的狂詩曲」とカレル・フサ作曲「プラハのための音楽」だけです。

酒井格さんは,実は編曲であればその音を多くの人が耳にしていたりします。選抜高校野球の入場行進曲の編曲者でもあるからですね。

この方の作品で人気があるのは「The Seventh Night of July(たなばた)」という曲なのですが,私はこの曲以上に龍谷大学の委嘱曲等の方が好きだったりします。

「風の精」や「お花たちのパーティー」などを演奏したこともあり,長調の曲のイメージが強い作曲家だったのですが,今回は短調が基本のかっこいい曲でした。

ただ,この方の作品ってパッと聴いた印象よりも演奏が大変なんですよ。流行りそうで流行らないかなぁ,すごい良い曲ですけど。

「プラハのための音楽」は私も演奏したことがあります。私が演奏したことのある作品では最もシリアスな作品です。非常に解像度が高くクリアな演奏でしたが,初めて聴いたイーストマン・ウインド・アンサンブルの印象が強すぎるためでしょうか,少しだけ「丸い」と感じました。というよりもEWEの演奏がエッジが効きすぎているのかもしれません。

やはり演奏したことのあるロバート・ジェイガーの「交響曲第1番」やフィリップ・スパークの「交響曲第3番『色彩交響曲』」など楽しみな曲が盛りだくさんです。

今年の吹奏楽コンクール課題曲も初めて聴きます。

さて取り込み終わったらゆっくり聴くことにします。

それではごきげんよう。

2017年6月18日 (日)

ラヴェル祭り

今日は通勤時のBGMとしてラヴェルのプレイリストから「ラ・ヴァルス」を聴きながら来ました。

授業時もピアノ曲集や,室内楽曲集などをうっすらと流していました。


ラヴェルは大好きな作曲家ですが,なかなかオーケストラ曲以外には手が出なかったのです。最近ちょこちょこ室内楽やピアノ曲を追加していますが,やはり面白いですね。

ラヴェルとドビュッシーはどちらも「印象派」とひとくくりにされていますが,聴けば聴くほどスタイルの違う作曲家だなと感じます。

私個人の印象は,ドビュッシーの曲が「無重力下の水の塊」,それに対してラヴェルの曲は「精緻なガラス細工」です。

どちらも透明ではありますが,ラヴェルの方が「人工的」な要素を感じるのです。そういう意味でラヴェルの作品は透明でも「水晶」のような自然的要素はあまり感じません。

ちょっと面白いのは「オーケストレーションの魔術師」などと言われるように,ラヴェル自身の管弦楽法は非常に優れていると言われています。しかし,ほとんどのオーケストラ作品は舞台のために作曲されたか,ピアノ曲からの編曲です。最初からオーケストラ曲として作曲されたのは「スペイン狂詩曲」くらいではないでしょうか。また,管絃楽で絶対音楽は「ピアノ協奏曲」「左手のためのピアノ協奏曲」くらいのように思います。交響曲も書いていませんね。

そういった経緯があるためか,私にとっては管絃楽曲からピアノ曲への橋渡しとして,とても入りやすかったように思います。

そういえば「弦楽四重奏曲」や「ピアノ三重奏曲」のように,室内楽は絶対音楽の方が多いようですね。

また,ムソルグスキーの「展覧会の絵」のオーケストラ編曲でも有名です。極論,この曲の大規模編成への編曲は,この編曲の呪縛にとらわれているといっても良いかもしれません。ピアノ版を元に1からイメージしたといっても,ラヴェルのスタイルから離れようとする意識が見え隠れしてしまうように感じます。

ラヴェルと言えば最も有名なのは「ボレロ」ですが,私は最近はこれから入るのは以外と厳しいのではと感じています。


「スペイン狂詩曲」の終曲とか,「ダフニスとクロエ」の最後の全員の踊りなどが派手ですし,短めで良いのではないでしょうか。



特にオーケストラ関係はイメージよりも派手でロマンティックかもしれません。そのあたりが吹奏楽でも好んで演奏される要因かもしれませんね。もっとも,私は最近はラヴェルの吹奏楽編曲はあまり好みではありませんが。

比較的短めの曲も多いですから,未体験の方はぜひどうぞ。

それではごきげんよう。

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