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音楽

2018年2月22日 (木)

ギーレンのブルックナー

ついこの間,ミヒャエル・ギーレン指揮バーデンバーデン・フライブルク南西ドイツ放送交響楽団アントン・ブルックナーの交響曲全集を登録したのですが,これもしかしたら私にとって大当たりかもしれません。

以前,単品で「交響曲第3番」「交響曲第6番」「交響曲第8番」の録音は追加していたのですが,全集になったのであらためて登録しました。

このうち8番は結構聴く回数も多いのですが,何せ長い。印象もつかめずどうしてもよくわからない作品というイメージが拭えませんでした。

ブルックナーは宗教曲が短めでかつ聴き映えのするものが多いので,ついついそちらばかり聴いていました。

この「テ・デウム」とかすごいかっこよいし,わりと短めなのでよく聴いています。

登録後,何気なく第1番を流していたのですが,なんだかすごいするりと入ってきたんですね。2番も同じように,なんというか耳に馴染む感じです。これは,残りの所有済みの音源も今聴き直すとイメージが変わりそうな気がしてきました。

ギーレンの演奏は「楽譜に忠実なロマンティック」という印象があります。もともと現代曲も得意としていたからでしょうか,感情に流されすぎない感じがあるように思えます。それがこういったロマン派の音楽の演奏の場合,一見過剰なようで抑制された冷静さがしっかり残っていると思います。

クラシックの醍醐味の一つにこういった同曲異演に接する機会が,他のジャンルよりも比較的多いことではないかと思っています。

最初に聴いたときには,どうも苦手だなと思っていた作品が,指揮者や演奏者が変わっただけで,まるで違う顔を見せるのですから。

ポピュラー系だとカバー演奏などは,そういった性格があると思います。しかし,結構アレンジとか変わっていたりして,原典から大きく姿を変えることも多いような気がします。

ジャズにいたっては同じ演奏などないというのが,もともとのスタンスでしょうから,クラシック音楽の場合,楽譜そのものは変わっていないのに,ここまで大きく変わるのが面白いと思うのです。

ギーレンの演奏はブラームスでも印象をガラリと変えてくれたので,本当に私の好みに合っているのでしょう。

この演奏でブラームスも面白いかもと感じたからでしょうか。ベルナルト・ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏に出会うことができました。

私にとってメロディックな要素が少なく,構造的なものを楽しむ傾向があると感じているブラームスの作品が楽しく聴ける演奏の一つです。

でも,実は外連味はそれほどないんですよ。だから,もしかしたら人によってはつまらないかもしれませんね。

派手さはないのに聴き映えがする演奏だと思うのですが,いかがでしょう。

これから少しずつブルックナーも聴いていくことにしますか。

それではごきげんよう。

2018年2月16日 (金)

ハチャトゥリアンの「仮面舞踏会」

今日,昼食時に男子フィギュアスケートのショートプログラムを父が見ていたのですが,その中でアラム・ハチャトゥリアン作曲「仮面舞踏会」よりワルツが使われていました。

私のイメージとしては,日本での知名度はそれほど高くない曲だと思っていたのですが,浅田真央選手が使ったときから,日本でも一気に広く知られるようになった感があります。

しかし,この曲Wikipediaで見る限り,フィギュアスケートでは結構使われていて定番の曲の一つのようです。

私のイメージではラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」や,チャイコフスキーの「白鳥の湖」とかが多いように思っていました。

ちょっと調べてみたところレオンカヴァルロの「道化師」やビゼーの「カルメン」などもクラシック音楽では多いようです。

この辺は「フィギュアスケートに使われるクラシック音楽」みたいな感じでCDがたくさんありますね。

時間制限の関係でものすごいカットを施されているときもありますね。尺調整とかもあるようで,今日聞いたものは最後のところで楽譜にない繰り返しが4小節ありました。

実は,吹奏楽で編曲されたものがいくつか出回っており,私も演奏したことがあります。その際,ワルツは長2度下げて演奏した記憶があります。管楽器で演奏すると,原調では少々明るくなりすぎるためだったように思います。

スコアを見る限り最初はイ短調だったものを,ト短調に変えたはずです。吹奏楽版の方の楽譜はすぐに取り出せるところにないので,ちょっと記憶が怪しいですが。

その他の曲も非常に趣がある曲なのですが,特にワルツは人気が高いようですね。どこかほの暗い感じをもちながらも,絢爛さを表現しており,劇の終幕さえも暗示していて素晴らしい。ハチャトゥリアンがもっとも力を入れたというのもうなずける出来です。実際,私もかなり好きな曲です。

よくあることですが,自分の好きなものがマイナーなところからメジャーになると不思議な寂しさが出てくるものです。自分は昔から知っていたんだぞと,あまり意味のないひけらかしをしたくなることがありませんか。

この曲が浅田真央選手によって日本で一気に広まったときに,少しそんな感情を持ってしまったのを懐かしく思います。

実際には,この曲は日本で「ガイーヌ」や「スパルタクス」ほど知られていなかっただけで,もともと欧米での評価は高かったわけですから,私のそんな感情も的外れなのですが。

ハチャトゥリアンの音楽は非常にわかりやすいものが多いですね。大多数の人はワルツしか聴いたことはないのではないでしょうか。ちょうど良いアルバムがAppleMusicにあったので貼っておきます。

キリル・コンドラシン指揮RCAビクター交響楽団による演奏です。

「仮面舞踏会」はいくつか録音を所持していますが,個人的にこの演奏のテンポ設定やリタルダンド等の感じが最も気に入っています。カップリングのカバレフスキーの「道化師」も,かなり良い演奏だと思います。

おまけとして,このRCAビクター交響楽団は覆面オーケストラだったそうです。契約関係で既存のオーケストラが名前を出せない場合や,臨時編成の場合が多かったようですね。しかし,この演奏はそんなことはみじんも感じない,レベルの高い演奏です。

「仮面舞踏会」はワルツ,「道化師」は2曲目のギャロップが突出して有名ですが,ぜひ他の曲も聴いてみてください。お勧めの録音です。

それではごきげんよう。

2018年1月22日 (月)

BGMで広がるネタ

今日はお休みの日だったのですが,七尾校の片付けにいってきました。それでも終わらないので,もう少しかかりそうですねぇ。

作業が終わったので夕方には上がらせてもらったので,これ幸いとまた和倉の総湯に行ってきました。

和倉の総湯はいつもピアノや弦楽器などの室内楽が流れているのですが,今日流れたワルツが最初思い出せなくて,かなりもどかしい思いをしました。

「ピアノだけど,オケで聞いた覚えがあるなぁ。吹奏楽でもあったかも。シュトラウスじゃないのは確かだな。チャイコフスキーか?でも「花のワルツ」はこれじゃない。「眠れる森の美女」でもない。何やったかなぁ?」とすでに曲が終わったのに,悩んでいました。

しばらくして,突然思い出しました。レオ・ドリーブの「バレエ音楽『コッペリア』第1幕のワルツ」でした。

エルンスト・フォン・ドホナーニがピアノ版に編曲しているそうなので,その版でしょうかね。

いやぁ,聞き覚えのある曲が思い出せないのはもどかしいものですね。

「コッペリア」は人形に恋した青年とその人形に嫉妬する恋人を中心にした,ある種のドタバタ劇的な内容ですが,元ネタはエルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンの「砂男」という作品だそうです。

あらすじだけ見ると,えらい重苦しい作品なんですよ,これが。私は元ネタを読んだことがなかったので,ちょっと意外でした。

さらにこれを元にしてジャック・オッフェンバックが「オペラ『ホフマン物語』」を作曲しているというのも,今回調べてみて初めて知りました。「ホフマンの舟歌」で有名な曲ですね。

ホフマンの作品は自動人形やドッペルゲンガーなどをモチーフにしたものが多いそうで,少し気になります。

それこそ「花のワルツ」が含まれるピョートル・イリイチ・チャイコフスキー作曲「バレエ音楽『くるみ割り人形』」も,ホフマンの作品が原作なんですねぇ。

ワーグナーもいくつかインスピレーションをホフマンの作品から得ているそうで,クラシック的には劇場音楽の分野にかなり影響を与えた人だったんですね。

しかし同時に,作品の内容をそのまま使っている作品はあまりないかもしれませんね。文学的な評価よりも通俗的な人気の方が当初は高かったそうですが,ある意味現在のライトノベル的な位置にあったのかもしれません。

通俗的な扱いだったからこそ,かえって直接的に音楽に翻案するよりも,手を加えることに躊躇がなかったのかとも思えますね。

こういうのは本当調べていくときりがなくなりますねぇ。面白いんですが,時間泥棒です。興味はあるけど,今はとりあえず手を出すのはやめておく感じですかね。

ああ,なんだか久々にクラシックネタを書きました。なんだか忙しくなると,聞き慣れたものだけリピートになりがちですね。そうなると新鮮さが少し薄くなっていきますよね。でも,こんなふうにBGMで思わぬネタをひろうこともあります。

最近はパタついてサボることが多いですが,またしっかりサイクルを戻していきたいですね。

それではごきげんよう。

2017年12月17日 (日)

ベートーヴェンの交響曲つれづれ

さて日本のクラシックの年末恒例行事と言えばルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲「交響曲第9番」の演奏があちこちで開かれます。

この曲は当時としては異常とも言える大規模な編成で書かれた曲ですが,現在でもこの曲を演奏するのは,オーケストラと合唱をそろえるだけでかなりのコストがかかってしまうでしょう。

それでも,おそらく日本ではもっとも集客力の高い曲と言えるかもしれません。だからこそコストが高いにもかかわらず,これだけ演奏機会が多いのではないかと思います。

実際,欧米では規模が大きくコストがかかりすぎることと,この曲が年月を経てある種の神格化が進んでいるためか,それほど演奏機会はないそうです。

私が在籍した大阪芸術大学で当時オーケストラの定期演奏会を指揮した小松一彦先生は,数年おきに必ずこの曲を選曲していました。ところが私は,休学のタイミングがこのときにかぶってしまい,実は歌ったことがありません。もったいないことをしたものです。

そのうちOEKのものとかに参加したいなとは思いますが,つい日々の仕事にかまけて忘れてしまいがちです。

しかし,終楽章の「歓喜の歌」の部分だけが突出して有名なので,実は前の3楽章の旋律を知らない人も多いような気がしますね。どこかで,なんとなく家族と来たお父さんが1~3楽章はいびきをかいて寝ていて,終楽章のプレストで目を覚まし,最後は拍手喝采なんて小ネタの話を見た記憶があります。

日本では終楽章のみが,祝祭的に単独で演奏されることもありますね。長野オリンピックの開会式なんかはそうではなかったでしょうか。

見方を変えると,単独でも楽曲として成立するくらい,終楽章がこの曲において占める印象が大きいと言うことでしょう。私などは不勉強なので1~3楽章との関連性がなかなか読み取れないのですが,どうも終楽章は前の三つの楽章の否定から始まっているようなので,それでも良いのかもしれませんね。少なくとも歓喜の歌の旋律は前の1~3楽章には見えませんから。

また,終楽章の占める時間的な割合も大きいですね。この曲はだいたい1時間程度の演奏時間になることが多いですが,その1/3以上をこの終楽章が占めています。そりゃ,クラシックをなんとなく聴いている人からしたら,終楽章以外は耳に残らないですよねぇ。

個人的にこの曲は,ものすごくBGMにしにくいです。なんというか聴くなら最初から最後まで,集中して聴きたい曲ですね。精神的に正座して聴きたい曲です。

ただ,そうなると1時間という長さが結構こたえてくるんですよねぇ。

個人的に好きな4番とか7番はだいたい30~40分くらいですし,そこまで聴くのに精神的ハードルは高くないんですが。なんだか重苦しそうな5番ですら9番に比べると精神的に楽に聴くことができます。

5番も9番のように1~3楽章が重くて,終楽章が開放感あふれる明るさに満ちているのですが,5番は全ての楽章が有機的につながっているイメージなんです。そして,意外と精神的正座を要求されている感覚がないんですよね。結果として意外とBGMにできてしまいます。

ちなみにもっとも私にとって聴きづらいのは3番だったりします。なぜか昔から苦手なんですよね。6番もかなり苦手だったんですが,ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団の演奏が,イメージを変えてくれました。


6番には「田園」というサブタイトルがついていて,各楽章にも標題がついているのですが,ノリントンの解釈ではその標題をそぎ落とし,絶対音楽として徹底的にとらえているように感じます。それが私にとっては腑に落ちる解釈だったということでしょうね。

ベートーヴェンに関してはそこまで好きというわけではないのですが,なんというか交響曲というジャンルをたどっていくと,どうしても通らざるを得ない作品群になってしまいますね。

ある意味「交響曲」というジャンルを,オーケストラにおける絶対音楽の代表格に押し上げてしまった作曲家でもあると思います。

クラシックで最初に接する機会の多い曲の一つではありますが,私はベートヴェンを初めて聴くのには9番は実は向いていないんじゃないかとも思いますね。4番とか良いですよ。個人的にはこの演奏がお勧めです。

特に5番のイメージで堅苦しく重たい印象をベートーヴェンに持っている人もいるかもしれませんが,意外と明るい曲が多いんですよ。

最後に昔はベートヴェンといえばこれと言われていたド定番の録音を貼っておきます。特に7番が良いと思います。

ぜひ聴いてみてください。

それではごきげんよう。

2017年12月 8日 (金)

「惑星」の動画

YouTubeのおすすめに出てきたので,久々に聴いてみました。

この演奏は1998年だそうで,一瞬「あれ,デュトワが音楽監督していた時期ってそんな前だったっけ?」と,首をひねってしまいました。

調べてみたら,1996年から2003年と意外と短かったんだなと思ってしまいました。

見ていたら,デュトワとしてはかなり大きな動きをしているなぁ,という印象です。N響もかなり良い感じで答えていますね。

もともと日本のクラシック音楽の世界,中でも管弦楽系はドイツ・オーストリア系を基本としてきた感じがあります。N響もご多分に漏れずその系譜をしっかり受け継いでいました。

ですが,デュトワはフランス系,ロシア系の作品を得意としており,N響の選曲もその系統が大幅に増えていたように思います。私もフランス系,ロシア系の作品を好んでいますので,これは結構嬉しい変化だったと思います。

指揮者としてはオーケストラに対する要求がかなり高く,厳しい指揮者であったという話を聞いたことがあります。そのためオーケストラビルダーとしては優秀ですが,楽団員との軋轢がそれなりにあったようです。

録音ではモントリオール交響楽団とのコンビが有名ですが,最後のあたりはけんか別れのようになってしまったという噂もありましたね。

この曲は,私も「木星」で一度だけ演奏経験があります。吹奏楽でも編曲したものを何度か演奏しましたね。

ユーフォニアムが入っているというだけでなく,他の管楽器も非常に大規模です。最後の海王星にいたっては合唱が入っていますね。しかもヴォカリーズだけとか贅沢な使い方です。

たしか,誰かが「冥王星」を作曲してそれを追加した演奏もあるそうです。しかし,冥王星は準惑星になってしまいましたから,あえて追加する必然性もなくなってしまいました。

そもそも,大元の発想は占星術から得ているそうですから,科学的なものを追加するのはちょっと無粋だったかもしれませんね。

特に「木星」は突出して有名ですが,「天王星」のおどけた不思議感とか,「土星」の年老いた賢者感とかも面白いですよ。

スペクタキュラーな演奏も楽しいですが,楽譜に丁寧に向き合ったこの演奏も非常に良いと思います。N響はもうちょっと録音を出しても良いような気がするんですけどねぇ。

これらの貴重なライブラリが,もっと公開されていくと良いなと思います。

それではごきげんよう。

2017年12月 2日 (土)

協奏曲大量追加

ふと思い立って,ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト協奏曲のアルバムをドドンと追加しました。

まだ聴いてはいないのですが,ピアノ協奏曲全集とか11時間あるので,いつ聴き終わるかというところですね。


ちなみに今,一番短いであろうギドン・クレーメルのヴァイオリン協奏曲全集を聴きながら書いています。2時間弱というところですか。

モーツァルトの曲は基本的に短調の曲がほとんどないので,BGMにとても向いていると勝手に思っています。

また,管楽器の協奏曲の多くは,音大の試験や,オーケストラのオーディションでよく使われますね。私もさらっているのをよく聴いたものです。

交響曲に関しては全集を二つと単独のアルバムをいくつか持っているのですが,あまり協奏曲に興味がなかったこともあって,なかなかこちらには手を出していませんでした。

特にピアノ協奏曲は,管弦楽系の作品では,私の中で引っかかるものがもっとも少ない分野でした。

そういった方面を勉強していたにもかかわらず,独奏と伴奏といった作品よりも,合奏を主体とする編成を好む傾向があるようです。

弦楽四重奏曲とかピアノ五重奏曲とかは結構楽しめるので,何かが独奏として突出するのが好みではないのでしょうね。

それでもラヴェルとか,プロコフィエフ,ラフマニノフといった近現代の作曲家のものはそれなりに聴いていましたが,いよいよ古典にも本格的に手を出す感じです。この辺はベートヴェンくらいしか聴いていなかったので。古典的ということでメンデルスゾーンやブラームスは一応ライブラリにあるのですが,あまり再生回数は多くないです。まぁ,ブラームスなんかは,交響曲かというくらい厳つい曲ですが。

本当は今日はピアノ協奏曲あたり流しておこうかと思っていたのですが,第二回の七尾鹿島羽咋の地域統一が週明けにあり,そちらの質問対応やプリント印刷でバタバタしているうちに忘れてしまいました。残念。

今,ヴァイオリン協奏曲の二番,3楽章まで来ました。うん,なんか楽しいですね。聴いているとテクニカルには感じないのですが,実際には大変なんだろうなぁ。この辺は協奏曲あるあるですね。

さて,良い気分になったところで,今日は帰るとしますか。

それではごきげんよう。

2017年11月22日 (水)

吹奏楽コンクールの映像からつれづれ

先日YouTubeで全日本吹奏楽コンクールのBlu-rayダイジェストを見ていたところ,興味を引かれた曲がありました。
オリヴァー・ヴェースピ作曲「アウディヴィ・メディア・ノクテ」という曲です。

九州代表の精華女子高校の自由曲でした。

調べてみたところ,この曲も元々は英国式金管バンド編成のための曲でした。

2011年のヨーロピアン・ブラスバンド・チャンピオンシップの選手権部門の指定課題曲として作曲されたそうです。

まず,この曲が課題曲って恐ろしいですねぇ。

すさまじくテクニカルであると同時に室内楽的な響きが要求される部分もあり,なにより約20分弱とこの手の曲としては非常に長い。

上記の録音とYouTubeの動画は,翌2012年に自由曲に選んだ,オランダのブラスバンド・スホーンホーヴェンの演奏です。曲の終わりにすさまじいスタンディング・オベーションが巻き起こっていますが,このときの得点は100点満点中99点というとんでもない点数で,完全にダークホースだったようです。

精華女子高校はこの曲の吹奏楽版を選んだようですが,部分的なものを見ただけで口が開いてしまうほどすごい演奏でした。

近年,特に全日本吹奏楽コンクールの高校の部は技術力という点ではほとんどの学校にレベルの違いは感じ取れないほどになっています。

その中でこういったヴィルトオーゾ的な要素を見せつける曲をやるのは,意外に怖いところもあるのではないでしょうか。音楽が浅いと感じられてしまうと,こういった曲の面白さもスポイルされて感じられてしまうかもしれません。

もっとも審査員は複数の人がかなり細かいところまで意識しながら聴いていますか,アマチュアの耳からするとわかりにくいところもしっかり評価してくれます。

一方で,少し古めかしいレパートリーである,「だったん人の踊り」や「スペイン奇想曲」などがコンクールのレパートリーとして復活しつつある傾向も見て取れます。

私はテクニカルでリズミカルな曲が好きな傾向がありますが,さすがにそればかりだと耳が疲れますからねぇ。

吹奏楽コンクールが音量大会になってしまわないためにも,クラシックのオーソドックスな曲のアレンジも大事かなと最近は思います。

吹奏楽コンクールの演奏はそこまで好みではありませんが,この突き詰めた感じはありだと思います。ただ続けて聴くのは大変ですよねぇ。審査員は本当に大変です。

地元では,人数が必要でお金もかかる吹奏楽部はだんだん厳しい立場になっていますが,頑張ってほしいものです。

それではごきげんよう。

2017年11月20日 (月)

シューマンの交響曲

さて,つい先日発表されたばかりのマイケル・ティルソン・トーマス指揮サンフランシスコ交響楽団の録音を聴いてみました。

実は,ちゃんとシューマンを聴くのは初めてのような気がします。

ロベルト・シューマンは,評価が高いのはピアノ曲と歌曲でそのジャンルは私がなかなか手を出さないでいる分野です。結果としてなかなか触れる機会のない作曲家の一人です。

交響曲も人によっては,オーケストレーションに問題ありとする人もいるようで,必ずしも高評価というわけではないようですね。

そのあたり,実はどんなものかよくわからないけど,好きな指揮者とオケなのでどんな感じかなと聴いてみたのですが,すごく聴きやすいなという印象です。

これは,このコンビの演奏だからなのか,それともシューマンの作風がそうなのか,まだ確定はできません。

シューマン自身は自殺を何度か試みるなど,精神的に厳しい環境にあった人のようですが,作品の中にそれを感じさせる要素はあまり感じませんね。少なくとも交響曲は,病んだ雰囲気は全く感じません。

もしかしたらピアノ曲や歌曲には,そういった要素が見え隠れするところもあるのでしょうか。

ロマン派の中でも,古典寄りに軸足を置いたスタイルですね。ある意味メンデルスゾーンと近いスタンスだったのではないでしょうか。

私はメンデルスゾーンの作品に非常に惹かれるのですが,シューマンの作品は同じようなスタンスにもかかわらず,メンデルスゾーンの作品ほどのめり込む要素は今のところ感じません。

私にとって,良いなと思うけどハマるほどではないという印象は,シューマンが見いだしたブラームスの作品に対する私のイメージとよく似ています。もう少しじっくり回数を重ねて聴くと印象も変わるかもしれませんね。

または,ミヒャエル・ギーレンのブラームス作品集のように,自分の印象をガラリと変える演奏があるのかもしれません。

いずれにしてもまた少し新しい世界へと少しだけ踏み出しました。この世界が私にとってどんな影響を与えるのか。楽しみでもありますね。さぁ,どうなるでしょう。

それではごきげんよう。

2017年11月18日 (土)

ラフマニノフの「交響的舞曲」

最近追加したアルバムの一つにジョン・エリオット・ガーディナー指揮北ドイツ放送交響楽団のものがあります。

セルゲイ・ラフマニノフ作曲「交響的舞曲」とレオシュ・ヤナーチェク作曲「狂詩曲『タラス・ブーリバ』」のカップリングです。

ラフマニノフの「交響的舞曲」は,面白さがまだよくわからないラフマニノフの作品のなかで結構気に入っています。

ガーディナーの解釈はテンポなどはかなり落ち着いているのですが,それでもシャープさを感じる切れのある演奏ですね。

ラフマニノフといえば,生存時はピアニストとしての知名度が高く,「ピアノ協奏曲第2番」や「パガニーニの主題による狂詩曲」など,ピアノをメインに据えた管弦楽曲が特に有名です。

しかし,私は吹奏楽を通して「交響的舞曲」を最初に知ったためでしょうか,そちらのイメージが強いですね。

基本的に,20世紀前半の作曲家としては,ロマン派としてのスタイルを崩さない作品ばかりですね。そのためか生前は保守的すぎると非難されたこともあったようですが,前衛への傾倒と,その揺り戻しのような過剰なロマンティック・スタイルへの指向が通り過ぎた現在,ある意味安定した評価を得た作曲家の一人ではないでしょうか。

「交響的舞曲」は,ラフマニノフの最後の管弦楽作品です。サクソフォンが使われているのが大きな特徴の一つですね。第1楽章に非常に長いソロが与えられています。

また,第3楽章のグレゴリオ聖歌「怒りの日」のかなりしつこい引用が耳に残りますね。

第一楽章が基本4拍子,第2楽章はワルツなので3拍子,第3楽章はスケルツォ的な性格が強いからでしょうか,8分の6拍子や8分の9拍子がメインだったと思います。楽譜を見ていないので正確なところがわかりませんが。非常にリズミックな部分が多く,緩徐部分よりも快速な部分を好む私にはより楽しく感じます。

各楽章が有機的につながっている部分も感じますので,ある意味三楽章形式の交響曲のような扱いもできそうです。また,各楽章もだいたい3部形式のようですね。

クラシックでは時々あることですが自作からの引用も含まれているそうです。その中の一つ「交響曲第1番」ですが,初演が大きな失敗をしてしまったそうで,しばらく作曲ができないくらいダメージを受けたそうです。そんな作品の引用が入っているのは,どんな気持ちだったのでしょうね。

さて,この曲は他に二つの録音が,ライブラリにあります。

一時期好んで聴いていたのはこちらの演奏です。

アシュケナージのお国ものの録音ということと,オーケストラの技術力でかなり良い演奏ではないでしょうか。

ただ,この後のもう一つの録音を聴いた後だと,意外と勢いが強すぎて詰めが甘い部分もありますね。テンポは全体的に速めです。第3楽章のクライマックスで指揮者のうなり声が入っているのが面白いですね。

こちらは大好きな指揮者シャルル・デュトワと初演団体でもあるフィラデルフィア管弦楽団の演奏です。

最初はテンポが落ち着きすぎていて,遅く感じてしまったのですが,聞き込むと奥底にある力強い推進力が感じられて気持ちよいです。一番上のガーディナーのものに比べると重厚感はこちらの方が上かもしれません。

ドイツのオーケストラがキレキレで,アメリカのオーケストラが重厚な演奏というのは日本人のイメージからは逆に感じる部分もあるかもしれませんね。

また,ちょっと探して追加してみようかなと思える曲の一つです。第1楽章の冒頭から前半部分や第3楽章のコーダのラッシュは,クラシック初心者でも楽しいのではないでしょうか。いかがでしょう。

それではごきげんよう。

2017年11月13日 (月)

薬漬けの一日にドビュッシーで安らぎを

今日は一日お休みでしたが,喉の痛みがひどく,ずっと薬漬けの一日でした。

かなりきつかったです。

そんな中,久々にドビュッシーのプレイリストを流しておいたのですが,やっぱり私はこの作曲家の作品が好きなんですねぇ。

オーケストラ関係はほとんどこのアルバムでカバーできると思います。

ピアノ曲集に関してはパスカル・ロジェのものとゾルタン・コチシュのものをライブラリに追加しているのですが,フランス人であるロジェのもの以上にコチシュの演奏がは気に入っているようです。

オーケストラに関しては,自分も勉強したことがあるしスコアなどを眺めてある程度具体的な良さを語ることもできるのですが,ピアノに関しては自分が弾けるわけではないので,どうしても感覚的な聴き方しかできません。

しかしどちらの楽曲に関してもドビュッシーの特長といえば和声なのでしょう。それまでの和声楽の常識からいえば「やってはいけない」こと満載のはずなのですが,それでも人間の生理として,拒否感を覚えるような進行はしていないというのがすごいところだと思います。

もちろん,人によっては着地点の見えにくい動きが拒否感につながるとは思うのですが,そういう部分も含めて私にはすごく魅力的に感じます。

しかし,あらためてWikipediaのドビュッシーの楽曲一覧 を眺めていたら,未完とか紛失とか意外と多いんですね。他にも計画のみとかもかなり見られます。

私自身は,まだ歌曲や室内楽,オペラをあまり聴いていないので,このあたりにも食指を伸ばしていくタイミングに来ているのかなぁ,とも感じています。「弦楽四重奏曲」は大好きなんですけどね。それ以外はあまり知らないので。

完成した唯一のオペラ「ペレアスとメリザンド」ですが,やはり私にとってオペラは音だけでは厳しいように思います。

そうかといってディスクメディアを購入するほどかというと,「うーん,そこまでは」と感じてしまうところもあるんですよね。


オーケストラやピアノ作品は,結構抜粋しても聴けるものが多いようにも感じるのです。これはドビュッシーに限らず,20世紀以降の作品に多く感じる要素です。楽章や楽曲をまたいだ要素はもちろん組み込んであるのですが,それがないと理解不能というわけでもないのです。切れ目のない作品ですら,そういった要素を感じることがあるので,やはり18世紀から19世紀,20世紀と時代が進むにつれて,音楽の要求されるサイズ感はコンパクトになっているのかもしれませんね。

そんななか,オペラはやはりストーリーがあるので,通して聴きたくなるとも思うのです。でも,私にとってはまだまだハードルが高いようです。何より時間が厳しいですねぇ。

オペラに馴染むには,これよりもモーツァルトとかの方が良いのかもしれません。さて,どこから手をつけるべきかな。楽しい悩みどころです。

それではごきげんよう。

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